映画『ダイハード』シリーズの魅力と最新作のがっかり感。

本/映画/感想

一番ついてないのは彼ではない。

ダイハードの最新作がテレビで放送されているということであまり期待してなかったんですがつい最後まで見ちゃいました。

やっぱたまにはこういう「ドンパチ」見て楽しまないとな。

ブルースウィルスと言えばダイハード。

ダイハードと言えばブルースウィルス。それくらいこの作品におけるブルースウィルスのハマり具合は素晴らしいものがあります。

事実彼はこのシリーズのおかげでここまできたんじゃないでしょうか。

今日は『ダイハード ラストデイ』を偶然見たのでこの作品も踏まえたシリーズ総評を書こうと思ってています。

一番ついてない男は誰だ⁈ダイハードシリーズの面白さ。

派手なアクションにご都合主義、ハリウッド映画ならではのハッピーエンド。

今はあんまりチヤホヤされないテイストですが、ワタシは実は嫌いじゃないんです。

バカバカしくて何も残らないような、ただ派手さだけが取り柄のような作品だって観たら楽しめるワタシ。やっぱそれなりにちゃんと考えてキャスティングして撮影して、音も合わせて作られたものはそれなりに楽しめるもんです。

話は逸れましたが今作『ダイハード』はそれなりどころかかなり楽しめるシリーズです。特にシリーズ最初のダイハード1はそれまでのアクション映画の流れを変えた非常に価値のある作品となっています。

ダイハード1からずっと楽しませてもらってきたワタシが、今日はこのダイハードの楽しめるポイントをまとめていきます。

あらすじとキャッチコピー

まずはシリーズのあらすじを簡単に

 

1 別居中の妻に会いにきたらテロリストたちに巻き込まれた!キャッチコピーは地上40階!超高層ビルは戦場と化した!

2 妻を迎えに空港に来たらまたまたテロリストたちに巻き込まれた!キャッチコピーはまた、戦場に来てしまった運の悪い奴!

3 ニューヨークに爆弾テロ発生、犯人たちから指名されまたしても巻き込まれた!キャッチコピーは世界一運の悪い奴。今度はニューヨークが戦場だ!

4 ハッカー連行中に襲撃でまたしても巻き込まれた!キャッチコピーはあの男再起動

5 音信不通だった息子が逮捕?!確認しに行ったモスクワで事件発生!キャッチコピーは運の悪さは遺伝する

‥かなり簡単に書きましたが‥

ブルースウィルス演じるジョンマクレーンはズタボロになるまで駆けずり回るんですよ、全作。

ダイハードとはそもそも訳すと「なかなか死なない者」「頑固者」「最後まで抵抗する者」なんて意味があるようですが、まさにこのシリーズの主人公ジョンマクレーンそのもの。

彼は1作目で休暇中に別居している妻に会いにきたところ事件に巻き込まれ、続く2作目ではまたもやクリスマス。妻ホリーを迎えに空港まで出向いたところ怪しい男が気になり事件に巻き込まれ、3作目ではテロリストからの指名により爆弾事件に巻き込まれ、4作目ではハッカー護送中に襲われまたしても理不尽に巻き込まれ、音信不通だった息子が殺人事件で逮捕されはるばるモスクワまで休暇を取って会いに行くと事件に巻き込まれる…

そう

どんだけ巻き込まれるんだい!と。どんだけ不運なんだ!と。

ダイハードの魅力

言わずもがなシリーズ最初の1は名作です。それまでのマッチョな重火器無敵アクションの流れを断ち切った素晴らしい作品です。

これはただのアクション映画じゃないんです。

クリスマスムービーなんです。

別居中の妻に会いに来たマクレーン。

バリバリ働く彼女のもとで事件に巻き込まれてしまいます。

高層ビルの中という超限定的な空間の中、たった一人で立ち向かうことになるマクレーン。

シュワルツェネッガーやスタローンのようにガンガン敵をなぎ倒していくようなことはしません。

ダクトの中、エレベーターのシャフトに沿って、油まみれ、血まみれになって駆けずり回るんです。

ミサイルもロケット砲も持ってません。

手元には愛用の銃と敵から奪ったマシンガン。

あるモノを駆使して裸足でゲリラ戦。

そして無事に悪党を倒し妻とクリスマスを迎えるこの作品。最高です。無駄がないですからね。

このシリーズの中おそらく最高の出来はこの最初の作品でしょう。

ここからシリーズ物として2作目は空港。これはシリーズ1作目が縦に限定的だったので今度は横に限定したのだと思いますが…このシリーズ2ではどうしてマクレーンが戦わなきゃいけないのか?という部分で巻き込まれ方がちょっと残念。

そこを反省したのか3ではテロリストにより指名されることで巻き込まれ度を強めることに成功しています。

しかし3ではなぜか相棒として常に一緒に闘うサミュエルLジャクソンが登場します。これ以降ダイハードシリーズはなぜか相棒制度を導入していきます。

残念です。

ワタシは巻き込まれ、孤独に愚痴をこぼしながらも戦っていくマクレーンが好きなのです。

確かに不運で不死身ですよ、そこはしっかり演出されてます。

3ではちゃんとボロボロタンクトップ姿で立ち回りますし、、でももうクリスマスでもなんでもない。

さらに続く4では一気に時代性を取り入れたおかげで最早ただのアクション映画になってしまいました。

アナログだけどタフでセクシーな男・マクレーンは健在でしたが…ここまでくると別にダイハードでなくてよかったのでは?という疑問がつきまといます。

そして週末に観たシリーズ最新作です。

これまた限定的な空間、というくくりもなければ孤独に戦うという構図もありません。

まず舞台がロシア。

巻き込まれる、というよりは今回は自らバトルに参加。

息子と共闘。

うーむ…やはりただのアクション映画にしか見れない。。

このシリーズが好きな分だけちょっと残念に感じてしまいましたが、最新作だけあって迫力は充分です。

冒頭からの流れるようなカーチェイスはすごいし、銃撃による破壊描写は見応えあります。

特にヘリによる強襲シーンはすごいです。

すごいアングルです。

もう充分楽しめます。でもただ映像を楽しむだけのアクション映画となってしまいました。

あとがき

たまたまテレビで観たダイハード最新作。

なかなか楽しめたのでシリーズ全てを振り返ってみました。

改めて振り返り、ダイハード1の完成度の高さに驚きました。

あれだけの素晴らしい完成度があったからこそ続編、シリーズ化となったのも頷けます。

しかし何度も言いますがシリーズを続けていくうちにこのシリーズの醍醐味が薄れ、ただのアクション映画になってしまいました。

限定されて空間ではないし

巻き込まれず

孤独に愚痴をこぼさず

クリスマスでもない

この設定がブレてしまった今、1番困っているのはマクレーンではないでしょうか。

そして

一番運が悪いのはこのマクレーンとたまたま居合わせてしまったその他大勢の人たち、犯人たちなのではないでしょうか??

 


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