想像力の限界を求めて

想像力の限界に挑め!『クチュクチュバーン』

クチュクチュバーン/disk

見たこともない景色を

想像する勇気はありますか?

三大奇書なんかより遥かに刺激的な世界

自分は想像力が豊かだと思ってました。

小さい頃から常に空想・妄想をしながら育ってきました。

さすがに社会に出て、結婚して子どもが生まれて感性の部分では弱ってきたかな?と思いますが、それでも日々想像力を膨らませています。

だからある程度の文章から景色やその世界観を脳内で再現することには自信があったのですが…

…参りました。

クチュクチュバーン/disk

想像力の限界に挑む『クチュクチュバーン』という現代の最強奇書


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先に言っておきます。

ここには見たこともない景色がどこまでも拡がり、そして本当は知っているはずの物事も一切消滅していきます。

後は読む人の想像力に委ねられているのですが、足りないからといって世界が成立しないというワケではありません。

そもそも何が成立していて、崩壊しているかも正確には分かりません。

ただ、おそらく最初に読んだ時は必ず自分の想像力の限界に挑まざるを得ない状況に戸惑うかもしれません。

そしてもう想像もつかないという結論に達したからといって、つまらないワケではないんです。

むしろその逆。

見たこともない新世界を前に、自分の脳内が震えるほどの歓喜に包まれ興奮し続けることでしょう。

あらすじ

…あらすじなんて無いんじゃないかな?と思えますが、簡単に。

まず表題作『クチュクチュバーン』、そして『国営巨大浴場の午後』、『人間離れ』という三作が収められている本作。

日常生活が理不尽に瓦解し、それまでの価値観は通じない暴力的なまでの極端な崩壊が起こります。

登場する人々もまた事態に直面し、悩み、不安になりながらもそんなこと自体がまるで意味をなさないほどの激しい新たな摂理の出現。

ここにはエログロがあり、親子の絆があり、同種異形の殺し合いに共喰いがあり、天変地異があり、生殖があり呆気ないほど簡単に死がある。

そう、これはまさに世界の縮図なはずなのに

ワタシたちには未知なる光景として描かれている

言葉で表すのなら、まさに

クチュクチュバーン

と。

意図しているのかいないのか、もはや何が見えているのかすらわからないほどの光景にしばらく言葉を失うことでしょう。

とにかく何もかもがはちゃめちゃだけど、妙にリアルなディテールは読む者の神経を消耗させてきます。

読み終えた後に、今自分がいる世界を新しい視点から眺めることができるはずです。そしてこの世界もまた、理不尽で滑稽なのだと思ってしまいます。

これほどまでに難解で、それでいてシンプルな死と再生の物語があるなんて‥


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