実写映画化『ダイナー』を観て正直に感じたことを書いていこうと思う。

本/映画/感想

ワタシには大好きな小説が何冊かあって、これだけは定期的に読み返したくなるため

本棚にいまだに残っている作品たちです。

その中でも特に大好きな作品が平山夢明氏の『ダイナー』という小説です。

小説のレビューはこちらからどうぞ。

平山夢明の『DINER』ダイナーがヤバイ。

ブラック企業どこじゃない。平山夢明の小説『ダイナー』から感じるプロフェッショナルの徹底さ。

だいたい思い入れの強い作品が実写映画化されると、肩透かしを食うことが多いのですが果たして。。

早速鑑賞後の勢いそのままに感じたことを綴ってみたいと思います。

藤原竜也主演の実写映画化『ダイナー』 豪華キャストと華麗すぎる世界観をレビューします。【ネタバレ注意】

眩しすぎるし鮮やか過ぎる。

派手すぎともうるさ過ぎるとも言えるかもしれない。

あらすじ

孤独な女性オオバカナコは、怪しいサイトのアルバイトに手を染めたことでどん底に陥り、とあるダイナーにウエイトレスとして売られてしまう。重い鉄の扉を開けると強烈な色彩が広がるその店の店主は、以前は殺し屋だった天才シェフのボンベロ(藤原竜也)。そこは、凶悪な殺し屋たちが次から次へと現れる、殺し屋専用のダイナーだった。

本作は『さくらん』『ヘルタースケルター』などの蜷川実花が監督。

主演は藤原竜也で玉城ティナ、奥田瑛二や小栗旬、窪田正孝、真矢ミキに土屋アンナと超が付くほど豪華キャスト陣が固めています。

原作の大ファンであるワタシは、割と映像化はやりやすいのかなと思っておりましたが正直このキャスティングにはあまりピンとこなかったかな・・

特にボンベロ。。

もともと原作の持つ雰囲気ってもっとヒリヒリとしていながらもスタイリッシュで、危険な香りがしてて。

蜷川氏が描いた世界観も一つの解釈なんですが、ワタシはどちらかと言うともっと際どいものを期待しちゃいました。例えば石井克人監督とかならもっと好きな絵で表現してくれたような気がします。

例えばね。。『鮫肌男と桃尻女』なんて今観ても最高にカッコいいオープニングだと思います。

ワタシの希望はさておき、本作品を観て正直に抱いた感想はこの章冒頭に書いた通りです。

そう、ただただワタシには鮮やかで眩しすぎたんです。

ダイナーに連れてこられるまでの日常との対比を描きたいのは伝わるのですが、やりすぎと言いますか。。

ここからは原作が好きだからこそ敢えて辛口で参ります。

『ダイナー』原作が好きだからこその辛口レビュー

まずはダイナーという空間そのものについて。

もっとプロフェッショナルでインダストリアルな空間をイメージしてました。しかし映画では過剰に彩られていて、、正直落ち着かない。。もともとボンベロとカナコの徹底的なまでのプロ意識みたいなものが満ちた空間であるべきだと思っていたのですが。

キャスティングについて。

正直言って誰も彼もが合っていないように思えました。いや、この蜷川実花版ダイナーには合っているんでしょうが、平山夢明氏が描いた世界の中では彼らではないように思えました。

藤原竜也のボンベロは美しすぎたしオオバカナコもまた可愛いすぎたように思えます。

ただ

ただ窪田正孝のスキンは完璧。

これは原作ファンでも唸るんじゃないでしょうか。

あと菊千代。人形とCGで描かれていましたが、これも完璧だったように思えます。

料理について。

原作はとにかく文字からのみの情報であるにも関わらず本当に美味しそうに思える料理が登場します。

匂いや味が伝わってくるような。

しかし、せっかく映像化しているのに本作はあまり料理が美味しそうに映りません。これは実写映画化のメリットを活かしきれなかったとしか思えません。

世界観の追求に注力しすぎたのかもしれません。。

ラストシーンについて。

以下ラストについてのためまだ観ていない方は注意してください。

 

ラストに向けての戦闘シーンも様式美みたいなものが優先されていて、、これも蜷川実花版ダイナーとして受け止めるのならまだ良いとは思いますが、原作ファンからすると残念なポイントではないでしょうか。

もっとリアルなものを想像してたし、そもそも最後登場しちゃダメじゃないか、、と。

でぃすけのつぶやき

いつもより少し辛口な感想になりましたが

それは原作が好きだからこそ。

逆に蜷川実花の世界観が好きな人にはこの作品も十分楽しめると思います。

過剰に綺羅びやかな世界で暴れまくる美男美女。

ただ、それなら何もこの作品を彼女が映像化する必要はなかったような・・そんなことをふと思ったりして。

 

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