『処刑人』美しすぎる男たちのショータイム【ネタバレなし】
『処刑人』
時に男も美しくあれ。
「美しさ」というのは何も女性にだけ求められているわけではありません。
時には男にだって求められるべきですし、その要求に応えられる男が放つ魅力は存在感となって作品を凌駕するのです。
『処刑人』美しい男たちによるショータイム。
なんだか怪しげなタイトルでスタートした今回のレビューですが、実は結構ヒットした映画なのです。
当時無名だった監督によるかなりB級な雰囲気漂う作品ですが、主演の2人の美しさと、まあ爽快と言われれば爽快な世直しストーリーにじわじわと火がついて、ついには続編まで製作されました。
ワタシもそのじわじわと人気が出てきているあたりでこの作品に出会い、ついDVD購入に至るまで好きになりましたよ(そっちの趣味はないですよ)
あらすじ
敬虔な二人の兄弟が悪人を処刑せよとの神の啓示を受け、その通り行動するバイオレンス・アクション。サウスボストンに住むコナーとマーフィーのマクマナス兄弟。二人は行きつけのバーでロシアン・マフィアとトラブルを起こし、自宅を襲撃され相手を殺してしてしまう。事件は正当防衛が認められ無事釈放されるが、留置場の中で彼らは、神から“悪人を処刑せよ”との啓示を受けていた。出所した兄弟は早速大量の武器を調達し、ロシアン・マフィアのボスが集まるホテルへ向かう……。
いやー何と言っても最近『ウォーキング・デッド』のダリル役で人気爆発した感のあるノーマン・リーダスのイケメンさが際立ち過ぎるこの作品。もはやストーリーなんてどうでも良い?
イケメン成敗劇
とにかくこの主演の2人。これが絵になるんですよ。
はっきり言ってストーリーの展開なんてあってないようなものです。
仲良し兄弟がギャングに絡まれて正当防衛してそれがきっかけでどんどん悪人を成敗していく…っていう決して深くない物語です。
悪を憎む、そして悪人はバッタバッタと斬りさばく。
まるで暴れん坊将軍のような分かり易さがよりストーリーをシンプルにしています。
が
今回はもうそんなストーリーだの展開だのはどうでも良いのです。
お揃いのロザリオかけてデニムにブーツ。刺青の入った腕にPコート。
同じ仕草でタバコをふかし悪人を撃ち倒す。
ただただ絵になる。
この絵を観てるだけで大満足です。
カッコいい。さすが元プラダのモデル…
実はすごい人。ウィリアム・デフォー
しかしこの作品の真のヒーローは主役のイケメンたちではない。
物語序盤から画面狭しと強烈な顔面インパクトを放ち続ける人物が1人
そう
ウィリアム・デフォーである。
この方、有名作品にも多数出演していまして、顔は見た事あるって人も多いのではないでしょうか?
『プラトーン』『スピード2』そしてやはり『スパイダーマンシリーズ』が有名ですかね。
そんな実力派俳優である彼が今作で魅せた怪演は凄まじい。。
キレッキレの怪演。
とにかくインパクトある顔、そして動き。
さらに今作の役どころはなんとゲイの名刑事。
彼は推理をしながらイケメン兄弟たちを追いかけ、そして最後は共感し、共に法で裁けない悪を退治していく道を選ぶことに。
刑事だから迷うんですよ、ちゃんと法で裁かなきゃいけないって。でも心ではイケメンたちのやっていることに賛同してる。
そんな内面の葛藤まで素晴らしく表現します。
あの不気味さで。
おそらく観客たちも次第に彼に釘付けになっていることがわかるでしょう。
もう後半はデフォーのものです。
そしてクライマックス。
デフォーは女装し悪のアジトに潜入します。
はっきり言って
凄まじいです。
このクライマックスのインパクト
このおかげでせっかくのイケメンたちもスタイリッシュな成敗シーンも吹き飛ぶ猫も全てかすみます。
ひょっとしたらイケメンたちに代役は立てられたかもしれません。美しさとは受け手の価値観だということを改めて感じさせてくれます。
ある意味、1番美しかったのはデフォーなのかもしれない。。
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