隠れた名作『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を観て明日から仕事がんばろうって。
今の仕事は好きですか?
自分の仕事に対する想いがどれだけあるか?
それが人生を充実させるための一つの指標かもしれません。
働くことと仕事をすることって同じ意味のようで、やっぱり少し違う。
楽しんで働ければそれに越したことはない。
というか、それだけでワタシたちの労働は素晴らしい仕事となるし、何より良い仕事は人を幸せにする。
そんなことを気づかせてくれる素敵な映画があります。
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を観て明日から仕事がんばろう。【ネタバレ注意】
昔は猟奇的な作品や暴力的な作品に惹かれ、好んで鑑賞してきたわけですが、最近はすっかりハートウォーミングなドラマを観るのが好きになりました。
年のせいでしょうか?
そんなことはさておき、面白い映画はジャンルを問わず面白いものです。
特に本作はある程度年齢がいっているほうが、その魅力にやられてしまうのでは?
あらすじ
「アイアンマン」シリーズのジョン・ファブローが製作・監督・脚本・主演の4役を務め、フードトラックの移動販売をはじめた一流レストランの元総料理長のアメリカ横断の旅を描いたハートフルコメディ。ロサンゼルスの有名レストランで総料理長を務めるカールは、口うるさいオーナーや自分の料理を酷評する評論家とケンカして店を辞めてしまう。心配する元妻イネスの提案で、息子パーシーを連れて故郷のマイアミを訪れたカールは、そこで食べたキューバサンドイッチの美味しさに驚き、フードトラックでサンドイッチの移動販売をすることを思いつく。カールはイネスやパーシー、仲間たちの協力を得て、マイアミからニューオリンズ、ロサンゼルスへと旅を続けていく。「3人のエンジェル」のジョン・レグイザモが主人公の友人役を、「マチェーテ・キルズ」のソフィア・ベルガラが元妻役を好演。ロバート・ダウニー・Jr.、スカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマンら豪華ハリウッドスターも顔を出している。映画.comより引用
実際、ワタシも仕事がうまくいかない時期にこの作品を観て気分転換に成功した実体験があります。
本作の主人公・キャスパーもちょっとしたつまづきから仕事で挫折を味わいます。
よかれと思ってやった行動がとんでもない結果を招き、結局自分の居場所であった店を辞めてしまいます。
こういう時ってありますよね。。
ほんと何をやってもうまくいかないとき。
きっと自分の捉え方一つなんでしょうけど、うまくいかない時はとことんうまくいかないもんです。
それでも元同僚・元妻・その元夫そして息子・・
大切な人たちからの支援もあり、フードトラックを始め行く先々で自分の料理を喜んでくれる人たちと触れることで
キャスパーは次第に自分の好きな「仕事」を取り戻していきます。
映画『シェフ』見どころはやっぱり・・?
本作品の最大の見どころは?と聞かれたら
そりゃ一流シェフが色々ありながら自信を取り戻し、最高の仕事と人生を掴むというストーリー、、もあるのですが、正直ドラマ自体はよくあるロードムービー的展開です。
ただこの作品が隠れた名作として実はすごい高い評価を得ているのには理由があります。
あまり語ってしまうと野暮ったくなるのですが、やっぱりこの隠れた名作の魅力を伝えたいってことで補足していきます。
①監督兼主役が叫ぶ作り手側の想い。
この作品はもともとアイアンマンの監督ジョン・ファブローが満を持してこの世に送り込んだ低予算力作映画なのです。というのも、アイアンマン2で受けた批評の数々をまさにこの作中で叫んだのです。
「つくったものをけなされると傷つく!」と。
これは批評家ブロガーと対面し、炎上するきっかけともなった口論のシーン。
そう、主演も努めた監督の想いが見事に炸裂した場面でもあります。そんな予備知識があると感慨深いものがあります。
②時代はSNS。
この作品は非常に効果的にSNS(Twitter)が使われています。
炎上するきっかけとなったのもTwitterの仕組みを知らないキャスパーが世界中に向け悪口を放ってしまったことでした。またブロガーとの口論のシーンもSNSにより拡散され、大炎上してしまいます。
このSNSを破滅を導く悪いツールとして描くのではなく、同時に救済をももたらせた演出は胸が熱くなります。
フードトラックの宣伝もそうですし、何よりその人気によって自らの店を持つまでになったのだから
SNSによって本当の自分を取り戻したようにすら見えます。
③美しいパートナーたち
見どころ?というと少し語弊があるかもしれませんが、元妻(ソフィア・ベルガラ)もお店の恋人(スカーレット・ヨハンソン)もかなりの美人。
そして彼女たちは2人ともキャスパーの自信を与えてあげるためだけに存在する素晴らしい設定。
ちょっと美しすぎると言ったらそれまでですが
自分のことを信じてくれるパートナーの存在が、人生の充実には欠かせない要素なのだなと改めて実感します。
個人的には元同僚マーティンが今の仕事を辞めて駆けつけるシーン、これが最高にぐっときました。
過剰な描写でびっくりさせられるような演出も大どんでん返しもないし
血みどろにもならないし、暴力もない素晴らしい世界
ほろっと泣けてきて、笑いながら自分の自信を取り戻す
人生にはそんな時間が必要で、そんな時間をくれる映画です。
劇中流れるアル・グリーンの曲がしばらく頭から離れなくなります。
さあ、明日から仕事がんばろうって前を向けるこの作品をご紹介。
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