小説『ハサミ男』果たしてハサミ男の正体は⁉︎【ネタバレなし】
どんでん返しな結末、というと必ず挙げられるこの作品。
どんでん返され続けたワタシは、今回もどんでん返されてしまうのか⁉︎
驚愕の結末、どんでん返しのミステリー
この手の作品がすごい好きでもう何年もどんでん返され続けています。
読み終わった時の
「あーーまたやられた…」っていう充実した脱力感が好きです。
もちろん今作も……
過去記事
衝撃の結末。ワタシがひっくり返った小説 |
『ハサミ男』またしてもどんでん返された…【ネタバレ注意】
しゅ…しゅ…しゅのうまさゆき
初めて手に取った時にこの作者の他の作品を知らないなと思いました。
殊能将之氏。
完全にノーマークだったわけですが、これがもうハマりまくり。好きな文体ですね。好みの文章です。
尚、今作品は映画化もされているようです。
あらすじ
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作! 【2005年公開映画「ハサミ男」原作】(講談社文庫)
読みどころ。
何と言っても最後のどんでん返し。
どんでん返しというか、ミスリードというか、とにかくラストでやられたと思うはずです。
結構なボリュームがあるのですが、その量を感じさせないちょっと硬めな文体と豊富な知識。
ハンニバルシリーズが好きな人はハマるんじゃないでしょうか?
自殺願望のある殺人犯には別の人格の【医師】がいて、この2人?の会話が好きです。
知的な情報と引用。
様々な自殺方法を試みては失敗の連続‥
ちょっとブラックな笑いすら起こるこの2人のやり取りはなかなか面白いです。やはり文体としてはハンニバルシリーズを彷彿とさせます。クラリスとレクターのように。
巧妙に綴られているストーリーで何故かこの医師の存在を早々に別人格と分からせたのは何故か?
ここんとこもう少し慎重になりながら読めばよかった…
どうしてもこの手の作品はラストの衝撃が1番重要だと思います。
だからワタシの稚拙な文で最後を書くのは心苦しいのでいつもネタバレをしないよう感想を書いています。
だから今回もなるべく核心には触れないように感想を書いているのですが……難しい。
すぐ言ってしまいそう。
言いたい…。
言いたい。
でもこの衝撃は是非自分の目で確かめて欲しいと思います。
今作を読んですっかり気に入りまして、この作者の他の作品も読みたいと思っています。
しかし調べてみるとなんと既に亡くなられているとのことで…非常に残念です。
伊藤計劃氏といい、せっかく出会えた時には既にもう新作が読めないという残念な事実に切なくなります。やはり作品、作家との出会いは一期一会ですね。
どんでん返しが好きな方
ミステリーが好きな方
そして何よりこの作品を未だ読んでいない方
是非一度読んでみて下さい。
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