この一冊で得られる価値は計り知れない『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本』を読んで。
凄い本です。
あの立花隆さんが読んだ本をバッサバッサと切りさばいている…
これ一冊で何百倍もの書物に相当する価値があります。
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書評とは?速読とは?色々と刺激になった『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』を読んで。
この本は立花隆さんが読んだ本をジャンル問わず感想を綴っていくというもの。いわゆる読書日記のようなものです。しかしこれがとにかく刺激的。
科学から歴史から文学と幅広い書物の海の中で
良い本は良い部分を
悪い本はばっさりと
読んでいない人の知的好奇心を刺激するモノとなっております。
一冊に対して長々と説明したりしないし、簡潔だけどちゃんとした文章で紹介されている大量の書物たちに、ワタシの好奇心もくすぐられっぱなし。
刺激ポイント
ワタシもこのブログで読んだ本の感想を述べたりします。時には勝手にキャスティングまでして自分のアタマの中で映像化した風景まで押し付けちゃったりもするし、映画の感想も書きます。
この本を読んで気付かされたことがあります。
私が書評に求めるのはもっぱらその本が読む価値があるのかどうかの情報である。序 宇宙・人類・書物より引用
そもそもワタシの読者感想はその作品を読んだことがある人を意識して書いてました。
しかし書評とはその作品を知らない人にも興味を持たせ、好奇心を刺激することが重要なんだなと。
ワタシがやっていたのは
一緒に同じ映画を見て、帰り道にお茶しながらその映画の感想をあーでもないこーでもないとおしゃべりする感覚に近いのかな?と。
それ自体、ワタシは嫌いじゃないのですが「書評」と名乗る以上はそういうことも意識しないといけませんね。
非常に勉強になりました。
最後に
本の評価などというものは、読む人によってちがいすぎるほどちがって当たり前である〈中略〉書評子にできることは、読む人の邪魔にならない程度の参考意見を述べる程度のことでしかない。
意識したい速読術と【捨てる】ということの意味
この本で冒頭に
大量の書物をいかに素早く読むか(速読)の説明があります。
これが本当にためになりました。
ワタシも今年はたくさんの本を読むことを目標に掲げているので実践したいと思います。
あと巻末には
『「捨てる!」技術を一刀両断する』というコラムが付属されてまして
これが本当に面白い
昨今の断捨離ブームをまさにぶった斬ってます。
その切れ味の鋭さたるや凄まじく、生半可な気持ちで断捨離に取り組んできたワタシは、非常に考えさせられる内容でした。
死ねばその人の聖域は滅び、みんなゴミになる。それはその通りだが、だからといってそれがなぜ死ぬ前に聖域なんか全部捨てちまえということになるのか。それなら問いたいのだが、あなたが死ねばどうせあなたの心臓は止まる。それならどうしていまあなたの心臓を止めないのか。
ワタシが目指していたミニマリズムとは一体なんだったのか?この本を読んでもっと1つ1つのことをちゃんと考えようと思うようになりました。
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