インモラルな挑戦『ゲルマニウムの夜』を読んで

『ゲルマニウムの夜』を読んで/disk本/映画/感想

またしてもすごい世界を垣間みてしまいました。

『ゲルマニウムの夜』

 

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。それこそ現代では「神」に最も近く在る道なのか。世紀末の虚無の中、神の子は暴走する。目指すは、僕の王国!第119回芥川賞を受賞した戦慄の問題作。(「BOOK」データベースより)

 

『ゲルマニウムの夜』を読んで/disk

芥川賞受賞の問題作?『ゲルマニウムの夜』を読んで

この読んでいて内側から沸き起こる背徳感は一体なんでありましょうか?

修道院という極めて禁欲的な舞台の上で神への挑戦とばかりに欲望をぶちまける朧(ろう)。

このインモラルな挑戦がもたらした救い

読みどころ

とにかくインモラル背徳感満点の仕上がりに、これはもう一気に読んでしまえという気分で読了しました。

宗教について、ワタシは特に詳しくもなく、実際にどこかの宗教に属したこともないので正直なところ「神に祈る」ことの大きさを知らずにここまできました。

しかし実際信ずる神が違うだけで人は戦争をするほど宗教とは大きな存在であることに間違いありません。

今作でも舞台が舞台ですから「宗教」を巡る話し合いが随所に出てきます。

特にワタシは主人公朧と神父の告解シーンが好きです。

この物語はタイトルを見て分かるように、続編があります。でも本作だけでも充分完結していると言いますか、読み応えあります。

欲望、暴力、同性愛、汚物…

かなり生々しく描写されてますのでちょっと注意が必要です。

人間の穢らわしさを隠す為の信仰をタブーによって暴こうと挑戦する朧

ワタシが知る限りマリリン・マンソン以来の傑物ですな。

なお、この作品は2005年に映画化されています。

このエロスとバイオレンスの映像化を果たしてどのように表現したのか?非常に気になるところではありますが、、


ゲルマニウムの夜王国記I

 

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