どんでん返しだけじゃないサスペンス映画『THE GUILTY/ギルティ』が面白かった。

本/映画/感想

割と勢いよくひっくり返った。

どんでん返しモノの映画や作品が好きなので、「あなたは騙される」とか「衝撃の結末」なんてキャッチコピーがある作品だとつい手を出してしまいます。

なんとなくこの手の作品は映画よりも小説のほうが自分の想像力を試されているみたいで好きなんですが、ビジュアル的にバンっと突きつけられる映画の面白さは甲乙つけがたいものがあります。

今日はそんなどんでん返しモノとしてはビジュアル的な衝撃ではなかったのですが、良質なサスペンス劇でしたのでご紹介します。

映画『THE GUILTY/ギルティ』はとても良質なサスペンス。【ネタバレ注意】

この作品、いわゆるワンシチュエーションモノというもので、1つの場所や状況で展開される構成になっています。登場人物が少ない分、シンプルだけど物語の面白さがかなり重要になるタイプです。また、予算的に限られている場合なんかもこの手法を用いられることがありますね。

例えば『SAWソウ』なんかは典型的なワンシチュエーションスリラーとして大成功しましたね。

さて、本作もそんなワンシチュエーションモノです。

刑事だった主人公アスガーは緊急通報室でオペレーターとして働いています。何か事件絡みで問題起こしたようなことが示唆されていて、このオペレーター室ではしぶしぶ業務にあたっているという雰囲気がありありです。

そんな彼のもとにイーベンと名乗る女性から今まさに拉致されされている、という通報を受けます。ここは元刑事としての才覚か、アスガーは機転を利かしてイーベンとの会話を引き伸ばしながら少しずつ情報を得ることで事件の姿が見えてきます。

自宅に置いてきた幼い子どもたち…

錯乱状態に陥る女性…そして犯人と思われる男との会話。

そしてこの緊迫のドラマは幕を開け、止まることなく一気に突き進んでいきます。

『ギルティ』のみどころ。

この作品、日本ではあまり大々的にプロモーションされなかったこともあり、あまり知られていないようですが、世界中の映画賞で観客賞を総なめにした作品でして、非常に評価が高くハリウッドでリメイクも決まっているとの情報もあります。主演はあのジェイク・ギレンホールとのこと。

何が面白いってワンシチュエーションモノの中でも電話だけが頼りというこの状況。

我々は右往左往する主人公の姿しか見えない。

そんな中で徐々に見えてくる拉致された女性の状況にはもう緊張感が凄いです。。

そして更にこの作品の緊迫感を与えているのが主人公の正義感です。何かトラブルがあったことがなんとなく分かるのですが、自分の信じる正義を振りかざし全力で事件を追いかけます。時に感情的になりながら…

観ているワタシたちはアスガーから事件の全容が次第に見えてきます。

ただここでやられたのが、我々はアスガーというフィルターを通して事件を観てしまうのです

そして突然現れる真実の姿に…

割と勢いよくどんでん返されます。

ただ驚かせようというタイプのどんでん返しではなく、そこに至るまでの人と人との会話や人間模様がちゃんとそこにはあって、良質って感じがよく伝わります。しかも「音」だけでここまで…

シチュエーションモノスリラーでさくっと良質な作品が観たいって人にはおすすめです。

 

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