実写映画化『進撃の巨人』を観た。世間の酷評は本当か?

本/映画/感想

グロテスクさは時に滑稽に。

滑稽さは時に残酷だ。

Amazonプライムでなんか映画観ようって軽い気持ちで探してたら目があった本作。あれだけ世間を賑わせたモンスターコミック『進撃の巨人』の実写映画化。単行本は30巻まで発行されていて累計部数はなんと1億部!(2019年12月)を突破したという。。恐ろしいほど売れてる。。

そんなキラーコンテンツを放っておくわけがない。

意気揚々と実写映画化されたのですが……これが世間的にはかなりの酷評を浴びているようで…

そこで今日は原作『進撃の巨人』をまったく見たことがないワタシが原作バイアスの一切かかっていない状態で本作を鑑賞。公正な感想を伝えてみようと思います。

出典;Amazonより

実写版『進撃の巨人』はそこまで酷いのか?!原作を一切知らないからこそ観れたこと。

果たしてどれが正しい評価なのか、それは誰もわからないことだと思うんです。

特に【原作】のある作品を他の形で再現するのって。

小説は読者の中の想像力に依存する傾向が強いためその視認性から映像化しやすいジャンルと言えますが、漫画だとすでにビジュアルが染み込んでいるわけです。

つまり原作ファンは最初から原作のビジュアルイメージを持って鑑賞することになります。

今回多くの批評はそうしたところからやってきたものだと考えます。

それが作品に対する正当な評価かどうかはさておき、原作ファンはそもそも【原作】に重きを置いているので映像化されたコンテンツはあくまで原作を補完する一つの要素なのです。

だからそれが原作に悪影響を与えてしまうのは受け入れられないというわけです。

本作もそう。

先に原作の映画化作品に対するワタシの考え方を書いておいてから言います。

映画自体は面白かったと。

色々ツッコミポイントはあります。

そりゃ言い出したらたくさんありますが、視覚効果、音響、一つの作品としてワタシはすごいインパクトを受けたし、世間の酷評に負けてはならない何かを感じました。

そうです、原作をまったく知らないで観るワタシのような人間に向けた何かを。

あらすじ

その日、人類は思い出した―。 百年以上前、突如現れた巨人たちに、人類の大半は喰われ、文明は崩壊した―。 この巨人大戦を生き残った者たちは巨人の侵攻を防ぐため、巨大な壁を三重に築き、内側で生活圏を確保して平和を保っていた。 だが百年、壁が壊されなかったといって、今日、壊されない保証はどこにもない―。

主人公に三浦春馬、ヒロインには水原希子。
 
散々浴びせられた批評を知らず、原作を知らないまま鑑賞したワタシはこの作品に何を見出したのか?長くなりましたがネタバレ注意で始めましょう。
 

頑張って映像化したことがひしひしと伝わる『進撃の巨人』グロさは時に滑稽で、残酷だ。ATTACK ON TITAN、エンド・オブ・ザ・ワールド続けて感想。【ネタバレ注意】

原作を知らなければ楽しめる、という結論を先に書いたもののじゃあどこが?をしっかり紹介しなきゃいけませんよね。

さっそく見どころポイントを紹介していきましょう。

見どころポイント1 怖い。

はっきり言って本当に不気味。

巨人が怖すぎ…

モンスター映画ってこれまで何考えてるか分からない怪獣やモンスターが、無慈悲に暴れまくるのが常でしたが、この作品はちょっと違う。

ちょい大きな女巨人が笑いながら泣き叫ぶ人々を捕まえて食べるシーンなんて悪夢そのもの。

怪物の造形もただでかい人間だけあって不気味でしかない。

これまで色々とグロテスクな描写には耐性がありましたが、こういう身も蓋もないというか…とにかく気味が悪いものをあれくらいのエネルギーで突きつけられるとやっぱりきますね…

見どころポイント2 楽曲が素晴らしい

音楽はあの鷺巣詩郎。

エヴァンゲリオンでぐいぐい鳴らしまくったあの爆裂金管オーケストラサウンドが本作でも鳴り響きます。

印象的なメロディと迫力あるアレンジ

ファンタジーの世界感にぴったり……と思いますが、少々作品が負けているような……

それくらい音楽は良いです。

劇場版エヴァやシンゴジラのサントラが好きな人は絶対刺さると思います。

ツッコミポイント 設定の謎

見どころポイントもあるのですが、残念ながらツッコミポイントもあります。。

原作を知っているかどうかは別問題。

一つの映画作品として鑑賞したワタシが思わずつっこんでしまったこと。

それは…

設定の謎。。

グロテスクな描写、素晴らしい音楽。それらを滑稽にしかねない危険な設定。

「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」

ダンテの神曲を意識しまくった、というかまんまの科白とともにある作戦のために旅立つ御一行。

巨人も夜は眠るというので夜更けにトラックで出発。

音をなるべくたてずに静かに進む、このあたりの緊張感、最初は見てるほうもドキドキしたのですが、そのうちこの御一行に緊張感がないことが分かってきます。

空腹を我慢できない人に主人公に誘惑する人

夫婦でイチャイチャする人

静かにしなきゃいけないのにピアノ弾く人

自由行動が過ぎるだろう…と。

観てるこっちも流石に緊張感なくなってきます。

また巨人の侵入を防ぐために築いた高い門にヘリコプターが刺さってて、、そもそも遥か昔の文明がきっかけでこういう世界になってしまったって……

また後半はそんな巨人たちへの警戒心すらなくなってしまって、白昼堂々とトラックで移動しますしね。

 

ワタシは原作を知らないので楽しめたほうだと思います。

前半の巨人の迫力は本当に悪夢のようで、これを映像化したことに拍手を贈りたいと思います。

ただ、

一つの作品として捉えたときにちょっとしたことで冷めてしまう瞬間がありました。

それが惜しい。

先程の設定もそうだし

芝居がすべて【お芝居】のようになっていたり…(石原さとみ、長谷川博己といったシンゴジラキャストが嘘のようにうまくいっていないように感じました)

このあたりは原作を読んでないからついていけないだけだったのか??

本当に惜しい、そんな作品でした。。

原作を知らない人は大満足、くらいの隙のなさが必要でしたね。

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