『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』がくれたミニマル思考。
本棚を整理した時に
どうしても処分出来なかった本が何冊かあります。
今日はその中の一冊を紹介します。
その本の名は『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』という本です。ワタシのミニマル思考のきっかけとなったと言っても過言ではない本作品。今もなおこのミニマリスト思考はワタシの基礎となっているような気がしています。
ミニマリスト思考の礎となった『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』
かつてワタシは今とは正反対の収集癖のある人間でした。
細々としたモノを溜め込む癖があり、部屋の中はなかなかなコレクター野郎な部屋でした。
大量のマンガ、諸説にCD、DVD。そして今もまだありますが日記やノート、スクラップブック‥
部屋の壁一面に棚を作り、そこにこれらのモノが入り切らないほど詰め込まれていました。
結婚してから自分独りの世界をそこまで追求出来なかったこともありましたが、それでも控えめに収集癖は続いていました。
しかし子どもが生まれ、震災を体験し、尊敬する叔父を病気で亡くし、ワタシの中の価値観は大きく変わりました。
突然のミニマリストへの転向です。
大量にあったCDも小説もマンガも‥とにかく自分の持ち物をどんどん処分していきました。
去年引っ越しをし、更に自分の持ち物を整理しているところで久しぶりにこの本を手に取りました。
多くの20代が、なりたくなかったはずの大人になっていく。
この本はそんな価値観がグラグラと揺らいでいるワタシに勇気をくれた本です。当時何もかもを欲しがっていたワタシが、そこから自分のためになるモノだけを残し、それ以外を一気に処分する勇気をくれました。
著者はプロローグでこう語りかけてきます。
人生は余計なものを削ることで、自分らしさを取り戻していく。
ここで著者・四角大輔氏について少し触れておきたいと思います。
人は誰もが表現者というメッセージを掲げ、すべての人間に潜む、クリエイティビティと独創性に火を点けるべく活動し、起業家&クリエイター育成をライフワークとする、ソニーミュージック、ワーナーミュージックに計15年間勤め、アーティストプロデューサーとして、絢香、Superfly、平井堅、CHEMISTRYなどを手がけ、7 度のミリオンヒット、20回のオリコン1位など数々の記録を創出。
2010年、大量消費社会と中央集権制度から距離を置くべく、サステナブルでインディペンデントな生き方を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖に移住。現地で自給自足ベース&低消費の〝森の生活〟を営みながら、年の半分近くは世界中で〝移動生活〟を送る。著者ホームページより引用
このプロフィールからも著者がしっかりと自らの生き方を通してこの本が書かれていることがわかります。ちょっと変わった経歴ですが、この経歴が説得力を与えてくれるのです。
この本は5つの項目に分かれて構成されています。
それぞれ「物とお金」「ワークスタイル」「メンテナンス」「人間関係」「ライフスタイル」となっていて各項目の中から捨てるべきことを軸に綴られていきます。
各章短いのでどれもあっという間に読み終わってしまいます。
心に響いた言葉たち
ではここからワタシが今でも弱った時に見返している言葉たちを紹介していきます。名言多いですよ。
捨てる基準はシンプルでいこう。
今、使っていないモノは捨てる。
素晴らしいです。こういうシンプルさが一番心に刺さったりします。数多くの断捨離本やら情報サイト、ブログを読んできましたが、力強く、シンプルに言われると弱いんです。
誰かに決めてもらったら、痛みはない。
だが、それは自分の人生を放棄しているのと同じだ。
普段からこの傾向があったワタシはドキッとしました。まさにそうだ、と。常に自分の心で選択しようって思いました。自分の人生ですからね。なかなかすぐには変われないけど、こういうちゃんとした考え方を知っているというだけで、少し強くなれた気がしています。
ジブンルールはときとして荷物になる。
変なこだわりが人一倍強いワタシにとってこの言葉も刺さりましたね。そうなんですよ、分かってるんですよ。頭では。でもすっかり忘れてしまうんですよ。自分で決めたルールが絶対っていう風に気づいたらなってたりするんです。
簡単に「すいません」と言ってはいけない。
最後にこれ。これもワタシの胸に深く刺さりました。
そうなんです、ワタシは口癖のようについすいませんを多用しています。この項にも書かれていますが、このすいませんにはセットでなんとなくがついてるんですよね。このことを改めて文章にされて初めて自覚しました。
あとがき
この本は巷によくある断捨離推奨本でもないし、ミニマリズム啓蒙本ともちょっと違います。
この本は生き方として正しい選択をするための勇気と、指標を与えてくれる本です。
なんでもかんでも捨てろ捨てろと騒ぐ昨今の断捨離ブームにちょっとした疑問を最近抱いているワタシですが、世間の煽りに違和感を感じることが出来たのも最初にこの本を手に入れていたからのような気がしています。
今はワタシの中でゆっくりと考えながら捨てる作業をしています。
自分で考え、自分の人生を生きているという実感のもとに。
ホント、ちゃんと20代の時に出会いたかった本です。
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