映画『グッバイ・リチャード!』あらすじと感想を。生きる意味を感じよう。
突然ですが、皆さん忘れてやしませんか?
人は必ず死ぬ
自分は必ず死ぬんだということを。
出だしからそう明るくない話題で恐縮です。
今日はそんな人生について、考え直す良い機会をくれた映画を紹介します。
そうです、人は確実に死にます。どうやって生きるかが、重要なのです。
映画『グッバイ、リチャード!』を鑑賞。あらすじや感想を正直にぶちまけます。【ネタバレ注意】
この手の作品は数多いです。
死を目前に、後悔したり前向きになったり、仲間と泣いたり、家族と愛を確認し合ったり…
『最高の人生の見つけ方』に代表される終活映画です。
今回はパイレーツ・オブ・カリビアンで市民権を得たジョニー・デップが、これまでのイケメン全開キャラから突然死を宣告された大学教授を演じます。余命180日、彼が選んだ生き方とは…?
あらすじ
ジョニー・デップが主演を務め、余命180日の大学教授が残された時間をありのままに生きることで人生の愛おしさを見いだしていく姿をユーモラスに描いたヒューマンドラマ。美しい妻や素直な娘と何不自由ない暮らしを送る大学教授リチャードは、医師から突然の余命宣告を受ける。追い打ちをかけるように妻から不倫を告白され、死を前に怖いものなしとなった彼は、残りの人生を自分のために謳歌することを決意。ルールや立場に縛られない新しい生き方はこれまでにない喜びをリチャードに与え、そんな彼の自由な言動は周囲にも影響を及ぼしていくが……。共演は「レイチェルの結婚」のローズマリー・デウィット、「ゾンビランド ダブルタップ」のゾーイ・ドゥイッチ、「ワンダーウーマン」のダニー・ヒューストン。映画.comより引用
ジョニー・デップの新しい魅力が見れる映画『グッバイ・リチャード!』見どころはここ。
普段あまりこの手の感動系は観ないようにしています。
何せすぐ泣いちゃうから。
だからいっそグロかったり不気味だったり、戦争物だったり、ドンパチやり合う物を好んで観るのですが、今回は迷うことなく観始めてました。
結局、この手のドラマって普段あまり意識することのない「死」と向き合うことで、これまでの生き方について悔やんだり、家族に感謝したりして、お涙頂戴劇として観客の感情を高めていく流れが1つのセオリーだったりします。
いわゆる「お決まりのフレーズ」というやつです。
もちろん、観衆はそれを求めてドラマを観るのだから需要と供給のバランスが取れてはいるのですが。
この作品はそういった決まりごとだけでは味わえない「爽快感」があります。
終活映画なのに爽快感?!と思われるでしょうが、不思議とこの作品にはあるんですよ。
早速、この作品の見どころポイントを紹介していきます。
1:爽快感
では、早速。
終活映画なのに爽快感が凄いです。これは先程の決まりごとにハマりきっていない部分が大きいと思います。よくありがちな、過去を悔やみ、後悔し、死にたくないと叫んだり、謎にみんなで号泣したり…
そういうのが、ない。
酒に薬に、自暴自棄気味ではありますが残された人生をやれる範囲で楽しみだす。
そう、過剰な演出のない終活映画は爽快感すらあるんです。
2:シンプルなメッセージ性
大学教授という役柄から、ジョニー・デップ演じるリチャードは生徒たちに向かって、そして観ているワタシたちに向かって伝えてきます。
自分に忠実に生きろ。
言い訳したり、なんとなく妥協して生きてしまいがちな世の中で、シンプルなメッセージで伝えてくれます。
3:新しい時代?の理想のキャラクター
この作品の見どころはこのリチャードのキャラクターだと、個人的に感じています。
余命宣告を受けた日に、家族に伝えようとするも妻子から衝撃発言を受けて言えなくなってしまうリチャード。娘はレズビアンであることを告白し、妻からは不倫をしていると告げられます。
それでも決して感情的に怒るわけでもなく、受け入れる。
親友に強引にガン患者の集いに連れてかれても怒ることなくその場を去る。
生徒たちからの想いにも応える。
教室でタバコもマリファナも、生徒たちの前でガンガン酔っ払うけど大切なことはちゃんと言う。ジョニー・デップの新しい一面を見れた気がします。
お涙頂戴系に落ち着かない、静かな爽快感を味わいつつも
人は必ず死ぬ
後悔ないよう、自分に忠実に生きるのだと語りかけてくるこの映画。
明日からの生き方を考え直す良い映画かも。