名著『仕事は楽しいかね?』の感想。仕事に悩めるすべての人へ送りたい素晴らしい本です。

本/映画/感想

仕事に悩める全ての人へ『仕事は楽しいかね?』は一度読んでおくべき

日本人の平均寿命がぐんぐんと伸びて、超高齢化社会に突入し、貰えるはずの年金はどんどん雲行きが怪しくなってきております。

長生きできることは良いことですが、それはそのまま「死ぬまで働く期間」が伸びていることを暗に示しております。

こうなると働く人にとって仕事はただの仕事ではなく、人生そのものと捉えても差し支えないでしょう。

そうです

そんな時代だからこそ、自分に問いかけてみると良いでしょう。

「仕事は楽しいかね?」と。

そしてワタシは一言こう続けたいです

「死ぬまでやれますか?」と。

今日は毎日がむしゃらに頑張っている人たち、そうでない人たちにも「今の仕事」に対してちょっと立ち止まってみる必要性を説いてみたいと思います。

『仕事は楽しいかね?』を読んでこれからの仕事との付き合い方を考えようと思った。

きっかけはタスク管理を今年はもっとしっかり取り組もうと思ったことでした。

毎年続けてきているのですが、ワタシの場合結局日々の業務をこなすためだけのシステムになっていてちょっと物足りないなと感じていました。

だからもっと掘り下げて

人生のテーマ

使命

なんてフレーズを念頭にカチッと取り組んでみたんです。

するとまぁワタシの人生、大切にしたいものは明確なのにそれを守るための「仕事」が他をかなり圧迫していることに気がつきました。

仕事ってなんなんだ?

そう思った瞬間からワタシは深い深い悩みの中に沈んでいきました。

家族が大切

家族と過ごす時間が欲しい

家族との暮らしを守りたい

創作活動を続けたい

欲しいものを欲しい時に手に入れたい

自分の中の目標や重要度の高い項目を築いていくと、必ずそれをやるためには仕事が必要だと分かります。

しかし現状その仕事が

家族との時間を犠牲にすることで成り立っているという事実も理解できてくるのです。

どうにもならないこの天秤に悩んでいた時に、一冊の本と出会いました。それが先程からタイトルだけは登場していた『仕事は楽しいかね?』です。

『仕事は楽しいかね?』のオススメポイント

なんといってもまず驚くのが読み易さ

この手のビジネス書って、ちょっと堅苦しかったり海外の著者が多くて例えがイマイチ伝わらないことが多いのですがこの本は本当に読み易い。

ストーリー物としてすいすい読めてしまいます。

実際、物語として面白いから内容もすんなり入ってきた、と言えるでしょう。

あらすじ

出張の帰りに、大雪のため一昼夜空港のロビーに足止めされた「私」。そこで出会ったある老人に、つい仕事で鬱積(うっせき)した感情をぶつけてしまう。老人は実は、企業トップがアドバイスをほしがるほどの高名な実業家。その含蓄ある言葉に「私」はしだいに仕事観を揺さぶられていく。Amazonより引用

物語はすべて二人の会話によって進行していきます。

この主人公がかなり共感できるんですよ。

境遇や考え方がワタシとかなり似ていて、導入部から分かる分かるって感じでのめり込んでしまいました。

ワタシのような一般的なサラリーマンは共感できる部分が多いと思います。

退屈していて、それでいて将来に対する不安を抱え、ビジネス書や自己啓発書を読み漁りなんとかしようともがいている‥でも妻子の存在、住宅ローンに縛られてしまっていて、いまいち本気で挑戦できずにいる‥

ほら、心当たりありません?

これ読んだ時、まさにワタシと同じ状況じゃん、と苦笑いしてしまいました。

そんな主人公がたまたま居合わせた老人に今の不満をぶちまけることになるのですが、そこから物語は思わぬ発展を遂げていくのです。

この物語が他の大勢のビジネス書とはちょっと違うとこは、目標設定を否定し、自己管理を否定するとこから始まるのです。

だいたいの自己啓発書は「自分を徹底的に管理しろ」とか「理想の自分になるためには目標設定をちゃんとしろ」とかを主張しまくるものですが、この本、この老人は決してそんなことは言わない。

むしろ否定する。

目標設定や生きる姿勢を正したからと言って成功するとは限らない。

本書の最大の特徴はよくある自己啓発書で繰り返し唱えられてきたセオリーから抜け出したことにあります。

ワタシたちは小さい頃から目標に向かって頑張ろうって教わってきました。そうして規則正しく努力を積み重ねていけばなりたい自分になれると。

その延長上に数多くのビジネス書たちは夢を実現させるためのセオリーとして努力をすることが必要だと声高に叫んできたのです。

しかしこの老人はこうした姿勢に対して大きく☓印をつけたのです。

そしてこう続けます。

試してみることに失敗はないんだと。

明日は今日と違う自分になる、ことだけを目標に毎日試し続けてみることのみが真の成長だと説いているのです。

これは斬新でした。

あらゆることを試し続けることは、そのままチャンスの数が増えることを意味します。

確かにそれは当然で、宝くじの当選確率をあげるためには単純にくじをたくさん買うことしかありません。当たるかなーって言いながら1枚も買わなければ絶対に当たらないですからね。

この本ではこの当選確率をあげる方法として、違う自分になるということをチャンスと捉えて行動するように語っています。

明日は違う自分になる。

そのために色々なことを試してみる。

たったこれだけだけど、これが長期的目標設定なんかよりよっぽど効果的なのだと。

さあ、明日からやってみよう。

 


仕事は楽しいかね? (きこ書房)

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